生活習慣病〜肥満・肥満症・メタボリックシンドローム

肥満は「体内の脂肪組織が過剰に増加した状態」と定義されています。今問題となっている「メタボリックシンドローム」とは、内臓脂肪型肥満(内臓に脂肪が蓄積した肥満)によって、様々な病気が引き起こされやすくなった状態のことをいいます。

メタボリックシンドロームの人は、動脈硬化の危険因子である肥満症高血圧糖尿病高脂血症を重複して発症していることがあります。これらの症状が重なって発症することで、動脈硬化を起こしやすくなるということがわかってきました。

肥満症高血圧高脂血症糖尿病などの生活習慣病肥満が大きな原因だということがわかってきました。肥満とは単に体重が重い状態をいいますが、「肥満症」は肥満が関連して健康障害を起こしているか、将来それらの合併症を発症する可能性のある状態の病気です。放置しておくと病状によっては命の危険性があります。肥満症病気なのです。

肥満には「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」2つのタイプがあります。

内臓脂肪型肥満
お腹の周りの筋肉と内蔵の間に脂肪がつくタイプで、リンゴ型肥満とも呼ばれる。中年以降の男性や更年期をすぎた女性に多く見られます。内蔵脂肪型肥満は、見た目で分らない場合があるので「隠れ肥満」ともいわれていますね。進行すればメタボリックシンドローム糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こします。ウエスト周り(へそ周り)が男性では85cm以上、女性では90cm以上であれば、内臓脂肪型肥満を疑ってください。

皮下脂肪型肥満
若い女性に多いタイプ。下腹部、腰のまわり、太もも、臀部周辺の皮下に脂肪が蓄積する状態で洋ナシ型肥満とも呼ばれます。見た目に分りやすい肥満です。

構厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、30〜69歳の男性肥満者の割合は10年間で増え続け、03年には3割以上にもなりました。ここ20年間で全ての年代の男性のBMI値は増加しています。反対に女性はダイエットに熱心な人が多いせいか、肥満の割合は減少傾向にあります。
また、子供の肥満も問題になっており、ここ30年間で小中学生の肥満は3倍に増加しています。

肥満・肥満症チェック

肥満度BMI(体格指数:ボディ・マス・インデックス)=体重Kg÷身長m÷身長m
例:体重が60kgで身長が160cmの人は、BMI は60÷1.6÷1.6=23.4になります。
BMI22が正常値で、これより低いと痩せている、25を越えるものを肥満としています。

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メタボリックシンドロームの判定:メタボリックシンドローム診断基準検討委員会「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」

メタボリックシンドロームの判定には、必要項目と選択項目があります。

メタボリックシンドローム判定の必要項目
内臓脂肪の蓄積はウエスト径(※注意※ウエストの一番細いところでは無く、へその周り)で判定し、男性85cm以上、女性90cm以上が基準値となります。

メタボリックシンドローム判定の選択項目
以下の項目から2つ選択してください。
1.高トリグリセリド血症≧150mg/dlかつ/または
低HDLコレステロール血症<40mg/dl

2.最大血圧≧130mmHgかつ/または
最小血圧≧85mmHg

3.空腹時高血糖≧110mg/dl

肥満・肥満症・メタボリックシンドロームの原因と予防

肥満のなかでも圧倒的に多くみられる肥満の原因は過食と運動不足です。また、遺伝的因子も関係しています。肥満は脂肪が過剰に体内に蓄積した状態です。脂肪組織を減らすこと、食べ過ぎない、運動不足にならないことが肥満にならないために最も大切なことなのです。

ある調査によると、必ずしも肥満の人は大食いというわけではなく、肥満でない人と同じくらいか、もしくは摂取エネルギーは少ないことが多いといわれています。運動不足による摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスがとれていないことが原因で肥満になる場合が多いのです。日常生活で、体を動かすことを意識し、習慣づけましょう。

生活習慣病〜肥満・肥満症・メタボリックシンドローム

余分なカロリー摂取をしない

  • 間食を控える
  • 1日3食をきちんと食べる、寝る前の夜食はやめましょう。夜間はエネルギーの吸収量が昼間より良いので、多量のエネルギーが蓄積されます。
  • ドカ食いなど、1度に多量の食べ方をしない
  • 味付けは薄めにする。濃い味付けのおかずでは炭水化物であるご飯をついついたくさん食べてしまいます。炭水化物の採りすぎは脂肪を溜めやすくします
  • 食事は腹八分目で

ストレスをためない
ストレスが原因で過食になることがあります。物を食べることでストレスを解消したり、精神的に満たそうとする場合です。

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運動不足にならないように気をつける
本格的な運動をしなくても、日常の動作が運動になります。普段からこまめに動いている人は、動かない人よりも同じカロリーを摂取しても肥満になりにくいという研究結果が出ています。少し早足で歩く、エレベーターを使用せず階段で昇り降りする、1駅分歩く、立ってお茶を入れるなど、こまめに体を使うことを心がけましょう。

遺伝による肥満
肥満の原因には遺伝的要因もあります。両親のうち一方が肥満の場合は50%、両親ともに肥満の場合は80%の割合で子供が肥満児になっています。しかし、子供は食事内容や運動量などの生活習慣も親から大きな影響を受けています。つまり、環境的要因も肥満には大きく関係しているのです。肥満を予防するために、正しい生活習慣をおくることに努めましょう。