生活習慣病〜神経症の原因と予防、症状

神経症ノイローゼともいわれます。症状は身体的上場と精神的症状に表れます。神経症は心理的な原因によっておこる精神障害ですが、神経症になりやすい性質(生まれつきの性質、育った環境、性格など)の人が何かがきっかけで神経症になる場合もあります。

神経症の症状に共通するのは「不安」です。例えば災害や事故に遭遇したあとの起こる「外傷後ストレス障害(PTSD)」などのストレスによって生じるストレス障害です。

同じ出来事があっても、神経症になる人とならない人がいます。それは生まれ持った素質と環境によって形成された性格によるものだからです。神経症の症状は健康な人にも普通にみられるものです。個人によって症状の程度の差はありますが、その症状が度を越しているか、いないかが問題なのです。ある程度の期間症状があり、日常生活や社会生活が困難になる場合に神経症と診断されます。

神経症の原因と治療法

生活習慣病〜神経症の原因と予防、症状

神経症になりやすい人
神経症になりやすい人は、脳内の神経伝達物質の調整がうまくいかずに不安感を作りやすい体質になる、とも言われています。

  • 神経質な人
  • 極端な完璧主義
  • 潔癖症
  • ヒステリー的な性格
  • ささいなことで動揺してしまう

神経症の治療

神経症は症状によって治療法が異なりますが、精神療法と薬物療法があります。時間をかけて治療すれば治る病気です。気軽に専門医に相談しましょう。

神経症の治療〜精神療法

精神療法には、支持的精神療法、認知療法、行動療法、家族療法、森田療法などがあります。

森田療法とは
慈恵医大名誉教授の森田正馬博士が神経症(神経質症)の悩みを解決するために生み出したすぐれた精神療法で、1920年ごろから始められた精神療法で世界的に知られています。
人間が本来もっている、人間らしい欲望や不安、感情のメカニズムなどを科学的に解明するという理論に基づいて、「あるがまま」の心を育てることにより神経症を克服する治療法です。

支持的精神療法
最初に専門医が患者さんの悩みや苦痛、不安を聞きカウンセリングし、症状や病気の状態を説明します。あくまで専門医は患者さんに対して受け入れる側であって、指示したりはしません。患者さんが自分自身で自立できるように支持します。

行動療法
いくつかの種類がありますが、強迫神経症の治療では、不安や恐怖感を抱かせる場面・状況から回避するのではなく、慣れさせる、確認や計算などの行動を我慢させるなどの方法があります。

家族療法
強迫神経症の人の家族が、強迫行動に巻き込まれてしまうことがあります。ですから家族にも病気の説明をして理解してもらい、心理療法を行います。

神経症の治療〜薬物療法

神経症の根底にある不安は、心理的要因だけが関係するものではないので、薬物療法が有効だと考えられるようになりました。

抗不安薬、抗うつ剤が使用されます。

神経症の症状

神経症には様々な症状があります。どの症状にも根底にあるのは「不安」です。症状によって、不安神経症、恐怖症、強迫神経症、ヒステリー神経症、心気症、離人症、抗うつ神経症に分けられ、ICD-10やDSM-Wによって身体化障害、持続性身体表現性疼痛障害、急性ストレス反応、外傷後ストレス障害(PTSD)といった分類もできました。

不安神経症

「パニック障害」と「全般性不安障害」があります。

パニック障害
突然急にドキドキして息苦しくなり、冷や汗、めまい、震え、手足のしびれ、呼吸困難などの恐怖感を持つ発作(パニック発作や不安発作)を起こし、「死んでしまうのではないか」というような不安感を抱きます。身体的な異常は無く、安定剤でおさまりますが、このような不安発作を一回起こすと、また発作がこないかと不安になるので、外出することが恐くなったりします。家から出れなくなる場合もあります。また、不安感を常に感じているので一人でいることが出来ずに、いつも誰かといないといられない人もいます。非現実感を感じ、自分のことが他人のことのように感じます。

全般製不安障害
パニック障害のような発作はありません。原因はストレスが大きく関係します。不安感、活動が低下する、落ち着かない、引きこもりといった行動の異常性、身体的症状では頭痛、肩こり、めまい、 発汗、頻脈、呼吸が浅いなどの自律神経症状があります。

恐怖症

「恐怖症性不安障害」に分類されます。対人恐怖、広場恐怖、社会恐怖などある特定の対象や状況に恐怖感を抱く神経症です。

対人恐怖
他人の目を意識する場(社会)や対人関係に対する恐怖を抱く社会恐怖と関係します。人前で赤面して何も考えられなくなり、言えなくなってしまう赤面恐怖、人の視線が気になる視線恐怖、自己臭恐怖、醜形恐怖などがあります。
醜形恐怖とは、醜いわけではないのに、「自分の姿は醜い」という妄想を持ち、そのせいで他人に不快感を与えているという症状です。
また最近の清潔志向や無臭傾向により世間が臭いに敏感になっている事も一つの原因と考えられる、自己臭恐怖は自分から臭いにおいが出て、周囲の人に避けられている、嫌われていると思い込む恐怖です。自己臭恐怖は増加傾向にあります。

個別的恐怖
ある種類の動物や虫など特定の対象に対して恐怖を感じます。高所恐怖、閉所恐怖、不潔恐怖、先端恐怖などがあります。

広場恐怖
広い場所に行ったり、一人で外出したり、人ごみの中や乗り物・エレベーターの中、橋を渡るなど、特定の場所や状況が対象ではありません。危険が迫ったときに逃げ出すのが困難だったり、助けを求められないような場所や状況にいることに不安を感じます。恐怖を感じる場所はは様々です。

強迫神経症

自分では気にするなんてばかばかしいと思っていても、ついそのことが気になってしまい、頭から離れずに不安になってしまうという強迫観念にとらわれる症状です。戸締りや火の始末を何度も確認したり、手を何度も洗わないと気がすまない、寝る前にいつも同じ行動をしなければ眠れない、などといった形で現れます。

ヒステリー神経症

ヒステリーの症状は、心理的な葛藤や不安が身体症状となってみられる場合と、人格が分離してしまう解離症状があります。2つの症状が同時に起きることもあります。身体症状には、急に立てなくなる、けいれんする、声が出なくなる、歩けない、耳が聞こえない、目が見えない、意識を失う、不感症などの感覚の異常、などがあります。

解離症状には、解離性健忘、多重人格障害などです。解離性健忘は、単なる物忘れではなく、記憶が無くなる状態です。多重人格障害は、何人もの別の人格がいる状態で、別々の人格でいる間の記憶は、保たれる場合と失われる場合があります。

心気症

実際には体のどこにも異常が無いのに、どこか悪いのではと少しの体調の変化を始終心配します。重病にかかっているのではないか、重い病気にかかっていると思い込みます。病院で検査を受けてどこも悪くないと保証されても、どうしても気になってしまいます。

身体化障害

心身症ともいわれます。体の異常を示す身体症状がみられますが、その原因となる病気が認められない状態です。頭痛、腹痛、関節痛、背中の痛み、吐き気・嘔吐、下痢や月経不純、勃起障害などの生殖器症状、手足の麻痺、嚥下困難、けいれん、失神、記憶喪失、目が見えない、声が出ない、排尿困難、などの様々な症状が発生します。

持続性身体表現性疼痛障害

ICD-10では「身体表現性障害」に分類されます。心身症といわれることもあり、日常生活が困難になるほどひどい疼痛があらわれます。何かの出来事によって心にストレスを感じると疼痛が発症したり、悪化する傾向がみられます。

離人症

自分の手を見てもロボットの手のように感じたり、自分のやっていることに実感が無い、周囲の人を見ても生き生きと感じられないなど、自分の体や自分の存在、外に対しての感覚がしっくりこない・消失します。

急性ストレス反応

4週間以内に出るストレス障害(災害や事故に遭遇したあとの起こる「外傷後ストレス障害(PTSD)」などのストレスによって生じる)の反応を急性ストレス反応といいます。

症状は強い不安状態、解離症状、外傷を思い出すような刺激を避ける行動をする、外傷的出来事による苦痛を再度体験する、睡眠障害、集中できない、過剰な警戒心を抱く、などがあります。

外傷後ストレス障害(PTSD)

PTSDとはpost traumanic streaa disorder。4週間以上続くストレス障害のことを外傷後ストレス障害といいます。急性ストレス反応の症状があらわれ、感情・反応のマヒ、関心が無くなるなどの全般的反応性マヒがみられます。